2015年09月29日

SS『お月見』(鉄道擬人化)

※玉南オールキャラ+α





午後6時

高幡:今から全員、僕の駅の改札前に集合
高幡:まんじゅうを1人1個サービスするよ

平山城址公園駅

「……何だ、こんな時間に」
帰宅ラッシュの時間帯。
私の駅はともかく、急行以上の種別が止まる主要駅は、この時間帯に席を外すことはないはずだ。
「どうしたのですか?」
小さな声で言ったつもりだが、駅長の耳に入ったらしい。
「高幡が呼び出してきた」
「ああ、それなら行ってもいいですよ」
「事情を知っているのか?」
「昼間訪ねて来ましたよ、『天気が良かったら皆でお月見に出掛けようと思ってるけど、いいかな』と」
知らない間に手を回していたらしい。高幡らしいやり方だ。
「それで、いいと言ったのか?」
「ええ。それに、私達なら大丈夫ですよ。安心して行って来てください。今日はスーパームーンですから、皆で楽しんで来てください」
「そうか……では、たまにはお言葉に甘えようか」
各駅停車に乗ると、同じ車両に長沼が乗っていて、次の南平駅でも本人が隣に座った。
「高幡もたまには気がきくね」
たまには、を強調したのは長沼。
高幡が自分からこんなことを言い出すことはめったにない。
「まあ、職権乱用なところもあるかもしれないがな」
高幡不動駅には検車区があり、この辺りの中心駅でもある。
発言力はあるだろう。
「でもいいと思うよ、今日は月がすごく綺麗だから」
「そうかもしれないな」

駅に着くと、府中と分倍河原、それに聖蹟桜ヶ丘はもう来ていた。
高幡は袋を持っている。まんじゅうと言っていたから、間違いなく高幡まんじゅうだろう。
「来てくれてありがとうね」
「いいや、こちらも誘ってくれて嬉しい」
「ありがとう、高幡!」
次に新宿方面からの各駅停車が、その次に京王八王子方面からの特急がそれぞれ着いて、全員が揃った。

行く場所はもちろん、高幡不動尊だ。
「ねえ高幡、月はどこ?」
キョロキョロしながら、府中が尋ねる。
「僕達の後ろ側だよ。今は建物で見えないけど、着いたら見えるよ」
「高幡、お腹空いたー」
「中河原、後であげるから」
横断歩道を渡って、左側の門から夜の不動尊に入る。ライトアップされた五重塔が綺麗だ。
月や五重塔を写真に収めようとする人がちらほらといる。
三脚を構えたり、携帯電話で撮ったり。
人間達も楽しんでいるようだ。
「この階段を登るよ。足元気を付けて」
五重塔へと続く階段を上がって、右に曲がってまた少しだけまっすぐ進むと、角で高幡が立ち止まった。
「どうしたの?」
百草園が聞く。
「この場所だよ。皆、後ろを向いて」
言われた通りに、来た方向を振り返れば。

そこには、煌々と輝く丸い月と、その横に堂々と佇む五重塔の姿があった。

「わあ、すごい……」
「こんな近くに、こんな素敵なところが……」
聖蹟と北野がそう言った以外は、皆見入ってしまって言葉を発さない。
私も、容易にこの景色を言葉で表現することは出来なかった。
たっぷりと1、2分経ったところで、高幡の声がした。
「写真を撮りたい人は撮っていいよ。あと、まんじゅう食べたい人は僕のところにおいで。あまり騒がないでね、人間もいるから」
皆が動いた。
分倍河原と京王八王子、それに中河原は真っ先に高幡のところへ行き、北野は良さそうなカメラを構えた。
他の駅も、携帯電話でいい一枚を狙い始めた。
私も携帯電話を持っていた。良さそうな角度がないか、色々試していると、背中をトントンと叩かれた。
「何だ?」
百草園だった。
「しゃがんでみたら? 角度ついて上まで入るよ」
「なるほど」
その通りにすれば、確かに五重塔の上の方と月が同じ画面に収まった。

その時、思いがけない声が聞こえた。
「あれ、皆来てるんだ」
「……相模原!」
分倍の声だ。その方向に目をやると、確かに相模原線がいた。
本線と玉南もいる。
「玉南はともかく、本線とみーちゃんは大丈夫なの? 仕事」
高幡が聞く。そりゃそうだ、ピークは過ぎたが、まだ下り列車は乗客が多い時間だ。
「大丈夫だ。ここだと駅も近いしな」
本当は他の路線ーー井の頭線や高尾線、それに競馬場線も誘ったのだが、それぞれ先約があったという。
「ということだ。という訳で高幡、まんじゅう一つくれないかな」
「いいよ」
おや、今日は妙に気前がいい。いつもは色々と紐が固いのだが。
私も一つもらう。
「昼間、声をかけに行ったと聞いたが」
彼の横に腰を下ろす。
玉南は他の駅と食べながら話していて、本線と相模原は早速写真撮影を始めている。
「そうだよ。昨日、まんじゅうをたくさんもらってね。月がこんな感じになると聞いてたから、この機会にお月見をしようと思いついたんだ」
「皆でか?」
「だって、僕達は11+1で1でしょ?」
11+1。
11は玉南区域の駅の数。1は玉南本人。
それはつまり。
「玉南も誘ったのか」
「もちろんだよ。他の路線も呼んでいいと言ってね」
その結果が、この状態という訳か。
「でも皆呼んで良かったよ。1人で見る月は寂しいけど、皆で月を見ると楽しいからね」
「そうだな」
静かではないが、騒がし過ぎることもない。
今日も平和だ。


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posted by 稲城(イナギ) at 23:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 鉄道擬人化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月28日

スーパームーン

月が綺麗ですね。

こんなに美しい月はいつぶりでしょうか。

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posted by 稲城(イナギ) at 18:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月14日

2015/08/14

毎日書くと言っていたのにサボってましたね、すいません。

まあ、ネット環境とか色々とありまして。

(以下、鉄道擬人化の話です)

暇な時は鉄擬の話書きまくってます。

『古傷の記憶』は第1章書けました。

でもまだまだ先は長いです。(第4章まで予定しています)

その長編第1章では、南武線の出番があまりなかったので、南武不足に陥ってしまい。

学パロに手を出しました。

腐向けでいかがわしいことしてますが。

これが終わったら、腐向けの長編と、健全な短い話をいくらか書こうかなと。

帰ったら新キャラ作ります。

南武線コンプしたいな…
posted by 稲城(イナギ) at 21:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 鉄道擬人化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする